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建物が完成するまでの電気工事の流れ(事例1)

山口県立 山口松風館高等学校の工事の様子を工程に沿って紹介します。

工事名: 県立多部制定時制高等学校電気設備工事

工 期: 2019年12月17日~2021年10月6日

建物概要:RC造一部S造 5階建 4,672.42㎡

施工者: (株)サンワ

接地工事

この建物は20mを超えるため雷保護設備が必要となります。
地中梁工事の進捗に合わせて接地システムの工事を行います。ここでは、建物の周囲に環状接地線を敷設しています。

電気設備には、感電や火災防止、機器の損傷等を防止するために適切な接地工事が必要です。接地工事の種類に応じて写真のような接地銅板や銅棒を埋設します。

配管工事

コンクリートを打ち込むための型枠工事(ここでは2階の床面となります)が完了すると、下階(1階)の天井材や照明器具などの機器を取付けるためのボルトを取付けるためのインサートを取付けていきます。

鉄筋工事と並行して電線を通すための配管や、機器を取付けるためのボックスを取付けていきます。配管は、PF管(合成樹脂可とう電線管)を使用します。

コンクリートを打込む前のドローンからの写真です。うっすらと白く見えるラインが電線管です。

コンクリートの壁にも、型枠工事や鉄筋工事と並行してスイッチやコンセントなどを取付けるボックスと配管、電線を通すためのスリーブ(穴)を取付けていきます。

室内の間仕切り壁にもスイッチやコンセントなどを取付けるボックスと配管を取付けていきます。

場所に応じて、金属製の電線管も使用します。

配線工事、盤据付・結線

型枠が外されたら打込み配管に異常がないかの確認を含めて清掃を行います。

配管に電線を挿入していきます。入口側(押す側)と出口側(引く側)で声をかけながら作業していきます。

天井の下地工事が入る前に、天井内の配線工事や機材の取り付けを進めていきます。

天井下地工事に合わせて、照明器具などへの配線と吊りボルトの取り付けを行います。

内装工事の進捗に合わせて、盤類の設置を進めていきます。
ここでは、EPS(電気配線シャフト)に分電盤を設置しています。

高圧キュービクル(受変電設備)から分電盤等へ電気を送る幹線ケーブルを敷設していきます。

照明器具やコンセントなどから集まってくる配線を、分電盤内のブレーカーや端子台に接続していきます。

ICT化が進み、OAフロアの採用も増えてきました。コンセント設備やLAN配線を施工していきます。

屋外では、高圧キュービクル(受変電設備)を所定の位置に設置していきます。

高圧ケーブルの端末処理を行っています。

器具付け

照明器具を取付けています

5階アリーナの高天井照明器具を取付けています。建築工事で作業用の足場が設置されています。

調光センサーの設定を行っています。ワイヤレスで遠隔設定ができます。
外光の明るさに応じて照明器具の明るさを自動的に調節する機能が付いています。

音響機器の接続盤を結線しています。ハンダ付けで接続していきます。

検査

分電盤や動力盤では、配線の接続が完了したら絶縁測定を行い、漏電などの問題のないことを確認します。

高圧引込設備や高圧キュービクルでは、耐圧試験やリレー試験をおこない基準をクリアしていることを確認して、いよいよ受電となります。(ここでは引込開閉器のSOG試験をおこなっています)

アリーナの照度測定を行っています。所定の明るさが確保されているか確認します。
(内装工事が完了しているためヘルメットは着用していません)

建築基準法や消防法等に基づく検査や発注者の竣工検査などを受けて引渡しとなります。ここでは、消防法に基づく完成検査を受けています。